Airbnb(エアービーエヌビー)という旅行者向け宿泊マッチングサービスに魅せられて、このブログも4年目に突入しました。


数々のメディアに取り上げられつつ、一部では副業のネタとして大いにもてはやされ、かなりこのブログもいろいろなところで紹介されるようになりました。


副業系メディアでの紹介 

不動産投資系メディア 

大手週刊誌の特集 


などなど。民泊の最前線を行く筆者の独自の視点と先見の明が奏功し(?)、情報源としてはかなり先進的なブログになりました。


世論や政府でも民泊に関するあり方に一定の評価が下され、さまざまな形で民泊の導入や手続きが整備されてきました。特区民泊や新法民泊ともよばれていますが、それぞれの内容や手続き、詳細はほかのメディアに任せるとして、もっと重要なAirbnbの運営戦略について考えていきましょう。


まず民泊であれ旅館であれホテルであれ、運営者がゲストに提供する価値はみんな同じです。


それは、「宿泊の場所を提供すること」です。


きれいな部屋とか、面白い部屋とか、カッコいい部屋とか、差はあれど、結局はゲストは安心して眠れる部屋を求めているのです。



規制などではインフルエンザ対策で7日の潜伏期間に合わせて6泊7日以上にしないといけないという話もありますが、であればそれはホテルなどにも適用すべき話であり、あまり本質論ではありません。このブログではなにが最も重要で、生き残っていくために何を調べて、何をしていくべきかという点を深堀していきます。


さて、今回は、民泊の普及の見通しが立ってきた中で、ホストとして、ホストであり続けるための競争戦略の導入編です。


~とある青年の話~


アメリカ・テキサス出身のジョナサンは、最初に就職した石油会社を6か月で退職して、貯めたわずかなお金で世界一周旅行をしています。自分探しの旅です。

アメリカを旅立ったジョナサンは、まずイギリスに入国し、曇天の中、時計台ビックベンを見学、そのままドーバー海峡をくぐってフランスに入国。テロなどがあり、危ない思いをしつつ、ドイツ、チェコを訪問し、東欧文化を体験。宿泊場所がイマイチだったためか、この日は寝坊や飛行機の乗り間違い、ロストバッゲージなど散々な目にあいながらようやく、カザフスタンとインドに来ました。インドアーリア系の人種とは仲良くなれそうと思ったものの、タイやインドネシアあたりからいわゆるアジア系の人たちと人生で初めて対面。パクチーに悩まされながらもバリ島で海に沈む夕日をゆったりと眺めながら、中国へ。イギリスと同じ曇天かと思いきやどうやら排気ガスの模様。くしゃみをしつつ韓国へ。アメリカにはない辛い食べ物とかっこいい音楽をたのしみつつ、いよいよ教科書に載っていた黄金の国ジパングにたどりつきました。

さて、成田空港に降り立ったジョナサン。電車のチケットを買いつつ、今日の宿も探すことに。もちろん使うのはAirbnb。とりあえず新宿という場所に行ってみることにしていたため、Airbnbでも新宿付近のホストを探しています。「3月4日、1人でのステイ」で検索すると、タイやチェコとは違ってスタイリッシュな部屋がたくさん表示されました。ホストもみんな良さそう。世界一周してきてお金も底をつきかけているのでできるだけ安い場所を探します。新宿から1駅離れた場所に希望ぴったしの物件があったので、さっそく連絡。しかし、今日はホストが対応できずに止まれそうにないとのこと。すぐ近くの物件にも連絡、ここもダメ。そうこうしているうちに5軒目、6軒目も連続で泊まれず、ああ、今日は運が悪いのか!と思っていたところ、4軒目に連絡したホストが、やっぱり泊まれるよと連絡してきました。新宿に着くと、地下道で迷子になりましたがやさしい警察官に教えてもらい、無事に電車を乗り換えて、今日の宿に着くことができました。ちゃんちゃん


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もっとも基本的なAirbnbユーザーの行動パターンがジョナサンでしょう。


でも、もしジョナサンが友人ベンジャミンと一緒だったら?


そしてベンジャミンがAirbnbユーザーではなく、日本のガイドブック・ロンリープラネットの愛読者だったら?


状況は少し違うのかもしれません。


ロンリープラネットは大ベストセラーの旅行ガイドブック。現地情報が非常に詳細で、正直、日本人も知らない情報が書かれています。日本通を自称するベンジャミンは、韓国までの旅行でジョナサンの宿泊場所探しセンスに絶望し、日本だけは自分に宿を探させてもらうよう、今日の昼ごはんをおごっていたのでした。


ベンジャミンにはどうしても泊まってみたい場所があったのでした。


それは「Ryokan」です。


つまり、旅館です。


日本風の趣が感じられる建物、きしむ床の木、イグサの独特の匂い、Kimonoを着ているOkamiさん、居室に備えられているジャパニーズティーと煎餅。ロンリープラネットに掲載されていた旅館の情報全てがベンジャミンの好奇心をそそるのです。どうしても泊まりたい旅館。Airbnbには載っていないRyokan。無性にハッピーターンが食べたくなるのと同じ、どうにもとまらないトキメキです。


そして彼は新宿にある旅館に予約の電話をかけたのです。アニメで学んだ片言の日本語で。



キョウ、フタリ、トマレマスカ??ベンジャミンデース


熱意は言語や人種を超えて通じるものです。電話の向こうできっとKimonoを着ている女性Okamiさんからなんとか予約を取り付け、「ほれ見ろジョナサン、お前とは違うんだ、簡単なアプリでピコピコやるだけが旅行じゃないぜ」と自慢げ。


ベンジャミンの行動からもわかる通り、Airbnbホストのライバルは他のAirbnbホストだけではないのです。


既存の旅館やホテルも競合になることを忘れてはいけません。


また、旅館などは1軒で複数の部屋を設けています。ホテルになると100部屋を超えてしまうでしょう。それだけでホスト100人分です。ライバルとしては十分な戦力です。


もしあなたがこれからベンジャミンやジョナサンのような外国人にも泊まってもらいたいと思うのであれば、おもてなしや部屋の質、値段などにも配慮しなければいけませんが、なによりも立地に気を付けないといけません。隣にホテルや旅館があるような場所は要注意です。近所にあるからと言って必ずしも脅威になるわけではありませんが、同じ地域で魅力的な宿泊場所があるのかないのかを知っているだけで値段設定や部屋のデザインなどにも競争力を与えないといけないのではないかというところまで発想を巡らせることができます。知ろうとすればできたのに知らないまま運営をしてしますうのは、短期的には問題ないかもしれませんが、長期的にはなんらかの悪影響がでかねません。



実はご近所の旅館を簡単に調べる方法があります。


新宿区の旅館業者一覧


旅館業というのは自治体の許可を得て開業するのですが、開業許可を取得した業者は自治体のホームページで公開されていることが多いのです。



「あなたの住む自治体の名前」と「旅館業一覧」などで検索すると表示されると思います。



ライバルはAirbnbの中だけでなく、外にもいるという視点を持ってもらいたいというのが今日の記事でした。